ハワイ旅行にも必要なESTA が値上げします。時期や新しい料金、さらに有効期限や申請方法まで、何をどこから確認すべきか迷っていませんか。
旅行計画の立て直しや予算の見積もりに直結するため、変更点を正確に把握しておくことが肝心です。
本記事では、最新発表に基づく料金の改定点と影響範囲、失敗しない手続きの進め方、有効期限の考え方、そして申請方法の具体的な流れまで、旅行者が知っておくべき要点をわかりやすく整理します。
・ESTAの値上げ開始時期と新料金の内訳
・有効期限の基本と申請のベストタイミング
・公式手順に沿った正しい申請方法
・想定外のトラブル時の対処と注意点
ESTA値上げの最新情報と背景
- 申請料は値上げされる？
- 有効期限と申請のタイミング
- 公式サイトで申請する流れ
- ESTA無しで入国できますか？
- 申請は何日前が安心？
申請料は値上げされる？
米国税関・国境警備局が官報で公表した新たな移民関連手数料の改定により、ESTAの申請料は40ドルへ引き上げられるとされています。適用開始は米国時間で2025年9月30日と発表されており、同日以降は新料金が適用される見通しです。
改定の趣旨は、制度運用コストや関連プログラムの資金確保にあります。公表資料では、旅行促進手数料に加え、運用コストおよび財務一般基金向けの賦課が含まれる形で40ドルとなる構成が示されています。
以下は主な手数料の比較です。
| 項目 | 2025年9月29日まで | 2025年9月30日以降 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ESTA申請料 | 21ドル | 40ドル | 新料金は制度運用等に充当 |
| I-94（入国記録） | 6ドル | 30ドル | 紙・電子いずれも対象 |
| EVUS | 0ドル | 30ドル | 中国旅券対象の更新制度 |
なお、料金の支払いはオンラインで行い、為替レートは申請時点のカードレートや決済事業者の換算が適用されます。金額は米ドル建てのため、日本円での最終負担額は為替により変動します。
ESTA手数料の内訳（概要）
| 構成要素 | 概要 |
|---|---|
| 旅行促進手数料 | 観光促進に充当される拠出金（従前から維持） |
| 運用コスト相当 | システム維持・審査等の運用費用 |
| 財務一般基金 | 財政上の一般基金への拠出 |
| （内訳の考え方は官報の説明に基づくものです。） |
有効期限と申請のタイミング
ESTAの有効期限は通常2年間、またはパスポートの有効期限までのいずれか短い方と案内されています。旅行者はESTAをいつでも申請できますが、旅程の準備を始めた時点、あるいは航空券購入前から余裕を持って進めることが推奨されています。
有効期限内であっても、氏名やパスポート情報の変更、渡航資格に関わる回答内容の変化があれば再申請が必要になり得ます。また、ESTAは入国許可そのものではなく、米国行き航空機や船舶に搭乗するための事前渡航認証である点を理解しておくと迷いが減ります。
申請タイミングの目安
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 初めての申請 | 旅行計画を立て始めた段階で申請 |
| 更新（期限が迫る） | 旅程確定前から早めに準備 |
| パスポート更新予定 | 新パスポート発給後に申請し直す |
公式サイトで申請する流れ
申請はESTA公式サイトで行います。アカウント作成後、申請者情報、渡航情報、適格性に関する質問に回答し、最後に手数料をオンラインで支払います。第三者による代理申請も可能ですが、入力内容の最終確認責任は申請者本人にあります。
手順（概要）
- 公式サイトでアカウント作成・ログイン
- 申請者情報とパスポート情報の入力
- 渡航予定（滞在先、連絡先など）の登録
- 適格性に関する質問に回答
- クレジットカード等で手数料を支払い、結果を受領
申請結果は多くの場合すぐに表示されますが、審査に時間を要するケースもあり得ます。出発間際の申請は、航空会社のチェックインや搭乗に影響するおそれがあるため、早めの対応が無難です。
公式サイト：U.S. Customs and Border Protection
ESTA無しで入国できますか？
米国への渡航にあたり、ビザ免除プログラム対象国の旅行者は、渡航前に有効なESTA（電子渡航認証システム）の承認を取得しておくことが必須と案内されています。航空機や船舶で米国に向かう場合はもちろん、陸路での入国でも例外はほとんどありません。
ESTAを取得せずに出発しようとすると、航空会社の搭乗手続きの段階で拒否される可能性が極めて高く、その結果、予定していたフライトや旅行全体に大きな支障をきたす恐れがあります。
また、米国を単なる経由地として利用する場合も同様で、第三国へ向かうトランジットであってもESTAの承認が必要とされています。この点は誤解されやすく、「経由だけだから不要ではないか」と考える旅行者も少なくありませんが、米国を経由する限り、入国審査を通過する扱いとなるため、必須条件となります。
代替手段としてBビザ（短期滞在ビザ）などの米国ビザを申請する必要があります。ビザの審査には数週間から数か月程度の時間を要することが一般的であり、面接や必要書類の準備も伴うため、旅行計画は余裕を持って立てることが求められます。特に観光シーズンや国際的なイベントの前後では、申請件数が急増し処理が遅れることもあります。
さらに、米国の入国審査は国土安全保障省（DHS）の管轄下で厳格に運用されており、航空会社には渡航者のESTA認証を事前確認する義務が課されています。そのため、搭乗時点でシステムに承認が表示されなければ、航空会社も搭乗を許可できない仕組みになっています。（出典：アメリカ国土安全保障省 https://esta.cbp.dhs.gov/）
以上のことから、米国に渡航する際には必ず事前にESTAを申請し、承認を得てから旅行を進めることが安全策と言えます。
申請は何日前が安心？
ESTAの公式案内によれば、申請は出発の直前まで可能とされていますが、実際には数日以上の余裕を持って行うことが推奨されています。通常、申請から数分から72時間以内に結果が通知されるとされていますが、入力内容に不備がある場合や追加審査が必要とされるケースでは、さらに時間がかかる可能性があります。
旅行計画を立て始めた段階で早めに申請を進めておくと、出発直前に慌てるリスクを大幅に減らせます。特に航空券の手配やホテル予約を進める前にESTAを取得しておくと、認証が得られなかった場合の対応策を検討しやすく安心です。
また、パスポート情報の誤入力や有効期限切れなど、意外なミスが発覚するケースも少なくありません。修正や再申請に時間がかかることを踏まえると、早めの行動が大切です。
さらに、渡航時期が年末年始や夏休みなどの繁忙期に重なる場合や、家族やグループで同時に申請を行う場合には、システムへのアクセスが集中し処理に時間がかかることもあります。そのため、余裕をもって1か月前を目安に申請を完了させておくと、より安心して旅行準備を進められると考えられます。
特に注意すべきなのは、航空会社のチェックインカウンターやオンラインチェックイン時に、システム上でESTAの承認が有効であることが確認できなければ、当日の搭乗が許可されない点です。せっかくの旅行が当日に出発できなくなるリスクを避けるためにも、時間的余裕を確保しておくことが何よりの安全策となります。
ハワイ旅行とESTA値上げの影響
- 料金はいくらですか？
- 忘れた場合の対応
- 申請方法を正しく理解する
- 旅行者が知るべき申請手続き
- ESTAの値上げに関する情報まとめ
料金はいくらですか？
ハワイを含む米国全土への渡航で必要なESTA申請料は、2025年9月30日以降40ドルへ改定されると公表されています。改定前の21ドルからの引き上げで、家族旅行では合計金額のインパクトが大きくなります。
為替レートにより日本円での負担額は変動します。例として、1ドル＝150円の仮定なら、21ドルは約3,150円、40ドルは約6,000円となり、1人あたり約2,850円の増加です。実際の決済額はカード会社などの換算に依存します。
例：家族4人での概算（為替は仮定）
| 人数 | 改定前（21ドル） | 改定後（40ドル） | 差額 |
|---|---|---|---|
| 1人 | 約3,150円 | 約6,000円 | 約2,850円 |
| 4人 | 約12,600円 | 約24,000円 | 約11,400円 |
なお、ESTAは一度承認されると有効期限内で複数回の渡米に利用できます。短期のハワイ旅行を繰り返す予定がある場合、旅行頻度と申請時期のバランスを検討すると費用対効果を高めやすくなります。
忘れた場合の対応
空港でESTAを忘れていた、もしくは有効期限が切れていたと気づいた場合でも、オンラインで申請できます。ただし、審査に時間を要する可能性があるため、当日の搭乗に間に合わないリスクは残ります。搭乗手続きで承認が確認できないと、航空会社が搭乗を認めない場合があります。
想定外の事態に備える行動としては、以下が考えられます。
・早急に申請を行い、結果を確認する
・便の変更や翌日以降への振替を検討する
・パスポートや氏名表記の相違がないか再チェックする
・家族分もそれぞれ承認を確認する（乳幼児も個別申請が必要）
申請方法を正しく理解する
申請は本人または第三者がESTA公式サイトから手続きを行い、オンラインで支払います。入力は英字による氏名表記やパスポート番号、渡航先情報、適格性に関する質問など多岐にわたります。申請画面の案内に従い、誤記がないよう丁寧に確認しましょう。
よくあるつまずきと対処
・氏名のローマ字表記が旅券と一致していない
・旅程や滞在先の記載が未定のまま曖昧になっている
・過去の渡航歴や適格性質問への回答ミス
・家族の未申請や代理申請時の確認漏れ
これらは審査遅延や搭乗拒否の一因となり得ます。旅行準備の早い段階で、必要情報を整理してから申請すると、手戻りを減らせます。
旅行者が知るべき申請手続き
ハワイ旅行は観光目的であっても米国への渡航に該当するため、本土への入国と同様にESTAの取得が求められます。これは短期の観光や乗り継ぎだけでなく、数日の滞在であっても適用されます。
申請は渡航者一人ひとりに対して行われる必要があり、子どもや乳幼児も例外ではありません。家族やグループであっても一括承認は存在しないため、全員が個別に承認を取得していなければならない点に注意が必要です。
審査やチェックインを円滑に進めるためには、申請時の情報入力が正確であることが欠かせません。たとえば、航空券やホテル予約に記載された氏名とパスポートのローマ字表記が一致していなければ、システム上で承認と予約情報が照合できず、搭乗を拒否される可能性があります。
また、滞在先住所や連絡先の入力も審査項目の一つとなるため、ホテルや滞在先の情報を正確に記載しておくことが求められます。入力ミスを避けるため、申請内容は送信前に必ず再確認することが望ましいでしょう。
さらに、ESTAの料金改定は単独の事例ではなく、米国入国関連の他の制度にも影響があります。たとえば、米国へ陸路で入国する際に必要なI-94（出入国記録）や、中国国籍保有者が米国へ渡航する際に利用するEVUS（電子渡航認証システム）の手数料も、同じ時期に引き上げや新設が行われています。
これらの制度改定は渡航費用全体に直結するため、ハワイ旅行を含む今後の米国渡航を予定している方は、関連する手続きや費用を包括的に把握しておくことが旅行計画を立てるうえで役立ちます。
米国税関・国境警備局（CBP）の公式サイトでは、最新の料金や申請条件が公開されており、情報は随時更新されています（出典：米国税関・国境警備局 CBP公式サイト https://www.cbp.gov）。旅行者はこうした一次情報を参照し、常に最新の条件に沿って申請手続きを進めることが、安全で確実な渡航準備につながります。
ESTAの値上げに関する情報まとめ
この記事のポイントをまとめました。
・ESTA 値上げは米国時間2025年9月30日開始見込み
・申請料は40ドルへ、家族旅行では負担増加
・為替に左右されるため円換算額は変動する
・有効期限は通常2年でパスポートに連動
・旅行計画開始時からの早めの申請が無難
・ESTAは入国許可ではなく事前認証である
・未取得は搭乗拒否の恐れがあり注意が必要
・ハワイ旅行でも例外なく個別の承認が必要
・I-94とEVUSの手数料も同日から改定対象
・入力ミスや氏名表記の不一致は遅延の原因
・家族や子ども分もそれぞれ申請と承認を確認
・再申請が必要な変更点は事前に把握しておく
・繁忙期は混雑を想定し早めに手続きを進める
・渡航頻度に応じ申請時期を逆算し費用最適化
・公式情報の最新更新を確認し計画を調整する
